からだの中での砂糖のはたらき
疲れたときになぜか甘いものが欲しくなります。スポーツ選手は特に糖分の補給を必要とします。砂糖は、からだにとってたいせつなエネルギー源のようです。
砂糖、すなわちしょ糖は炭素原子12個、水素原子22個、酸素原子11個からなり、炭水化物の一種です。炭水化物は、糖質といわれ蛋白質、脂肪と合わせて三大栄養素です。
しょ糖は、ぶどう糖(グルコース)と果糖(フラクトース)が結合した二糖類。ぶどう糖や果糖は、それ以上分解することができないので単糖類とよばれます。二糖類には、ほかに乳糖(ぶどう糖とガラクトース)、麦芽糖(ぶどう糖二分子)などがあります。糖質でいちばんよく消費されるのがでん粉で、これはぶどう糖分子数十個ないし数千個から成っているので多糖類とよばれています。
からだの中にはいった砂糖は、膵液、腸液中のサッカラーゼによってぶどう糖と果糖に分解され、小腸に入って吸収されます。そして、門脈を通って肝臓に入り、そこで果糖もぶどう糖にかえられます。これですべてがぶどう糖にかわりました。このぶどう糖は血中に入り、全身の細胞膜から細胞内に取り込まれす。さらに、細胞の中にある酵素によってぶどう糖は次第に酸化分解され水と二酸化炭素になるのですが、この過程で発生するエネルギーが細胞の生命活動を支えているのです。
飲食物中のすべての糖質が、以上のようなはたらきをもっています。ところが、多糖類であるでん粉は、口や胃の中で二糖類の麦芽糖およびデキストリンにかえられ、それから小腸でぶどう糖になって吸収されるため、エネルギーになるまでの時間が砂糖よりも多くかかってしまいます。
これに対して砂糖は、食べてから2〜3分という速さで血液中の糖分になります。ですから、疲労回復に即効性があるのです。疲れたとき、からだが甘いものを要求するのもうなずけますよね。
また、脳や神経のエネルギー源となるのはぶどう糖だけです。砂糖は、記憶能力の回復、気分を鎮める働き、睡眠の促進など、子供の心身の発達にとって欠くことのできない栄養素です。砂糖のとりすぎはこどもを過剰行動に走らせるといった説は、今や科学的に否定されています。バランスのとれた砂糖の摂取は、脳を働かせ、生命を維持し、健康を守っていくのになくてはならない必要なものなのです。
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